† 命をかけてでも守りたいものがあるんだ †
「景時ー!」
「んー?ちゃんどうしたのー?」
「銃、造って?」
「え?!」
「あのね、私でも使えるような銃を造ってほしいの」
五行の力とか・・・
陰陽術とかそんなことも関係ない。
私が使える銃・・・
「・・・それは、どうして?」
「守られてるだけじゃ嫌だし、私もみんなと一緒に行きたいから・・・」
九郎は一緒に行くことをダメって言った。
でも、私は一緒に行きたい。
一緒に行かなくちゃ行けない。
だから・・・自分が扱える武器がほしい。
「でも、九郎はダメって言ったんだよね?」
「うん・・・」
「うーん・・・困ったなー」
そうだよね・・・
やっぱり困っちゃうよね・・・
「ちゃんでも使える銃をね、造れないことはないんだ。俺、発明とか好きだし」
「・・・・・・」
「でもね、ちゃんを武器が守ってくれるとは限らないよ」
「・・・わかってる、つもり・・・だけど・・・」
「それでも武器がほしいと思う?」
「・・・ほしい」
「・・・わかった、作ってあげるよ・・・ちゃんが使える銃」
「いいの?」
「うん、いいよ」
「ありがと!景時!!」
「明日には渡せるように頑張って造るねー」
「うん!楽しみにしてる!あっでも無理はしないでねー!!」
「御意ー」
◇◇◇
「、ちょっといいか?」
「あっはーい」
「お前を一緒に連れて行く件だが・・・」
「・・・・・・」
「景時や弁慶とも相談した」
やはりというか・・・
この二人はを一緒に連れて行くほうがいいと言った。
景時の邸に残していても危なくないという保障はない。
それならば・・・連れて行き、守るほうが確実だと・・・
「・・・はい」
「本当に一緒に行きたいのか?」
だから俺は最後にもう一度聞きたいと思った。
の意志を・・・
お前の意志が揺るがないというなら・・・連れて行こうと思う。
「え・・・?」
「行く場所は戦場だ、何が起こるかもわからない」
「・・・それでも、私はみんなと一緒に行きたいです」
「そうか・・・わかった、許可する」
結局は甘いのかもしれない。
だが・・・どうしてもこの強い瞳には敵わないような気がする。
誰もが皆、この瞳に捕らわれる。
「本当に・・・?」
「あぁ・・・」
「ありがとう!九郎!!」
「その代わり!危ない真似はするな」
「うん!」
「なるべく・・・俺の傍を離れるな」
「え?どうして?」
「そ、そうすれば俺がお前を守ることも可能だからな」
「・・・守られてるだけは嫌だよ」
「・・・・・・」
「でも、私が九郎を守ることが出来るようになるまでは・・・素直に守られてる」
「あぁ、そうしてくれ」
「ありがとうね、九郎!本当に!」
◇◇◇
「さん!!一緒に行けるんですよね?!」
「うん」
「よかったー!」
「景時に銃も造ってもらえるし」
「・・・でも、私がさんを守りますからね!!」
「え?」
「絶対に守りますから」
「ありがと、望美ちゃん。でも、私にも守らせてね」
† 命をかけてでも守りたいものがあるんだ †
(私はこの命かけてでもみんなのこと守りたいって思ってるんだよ。)
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