† 私は貴方のもの、貴方は私のもの †
「なぁ、。頼むわ」
「や、やだ!」
「なぁ」
「やだったらやだ!!」
「・・・初めのころはもっと素直やったのに」
出逢ったころはもっと素直で可愛かったわ。
それこそ、初々しくて。
まぁ、今は今で十分可愛いんやけど。
「だって、あーんとか、こんな喫茶店のど真ん中で無理!!」
「なんや、場所が気になってたん?そんなら、2人きりにやったらやってくれるん?」
「2人きりだったら・・・まだ、考える!」
「そうと決まれば善は急げやね。2人きりになれるとこ行こか」
「あぁ、そうだった・・・蓬生さんはそういう人間だった」
「車回してくるからちょっと待っとき」
「あっ一緒に行く」
「外、寒いで?」
「だって・・・ちょっとでも蓬生さんと一緒にいたいし」
「なんや可愛いこと言ってくれるやないの」
「折角、冬休みにわざわざこっちまで来てくれたし」
「千秋も行きたがってたわ」
「千秋さん元気?」
「相変わらずやわ」
「そっかーうん、想像できる。で、芹沢さんが可哀想」
「まぁ、その通りやな」
・・・あかんわ、なんかイライラする。
多分、の口から千秋の名前が出たあたりから。
千秋の話振ったんは自分やのにな。
「・・・蓬生さん?」
「あかん。男の嫉妬ほど見苦しいものはないわ」
ほんま、その通りやわ。
「。車回してくるから中で暖こうして待っとき」
「・・・・・・蓬生さん」
「何?」
「私は蓬生さんが一番好きだから」
「・・・、あかんよ」
「え?」
「そんなに俺を喜ばして・・・俺をどうするつもりなん?」
「ど、どうするつもりもないけど!・・・あ、でも、蓬生さんも私のこと好きって言ってくれたら嬉しい」
全く・・・
この子はそんな口説き文句どこで覚えてくるんやろね?
俺も簡単に落とされてしまうやん。
「愛しとるよ、」
† 私は貴方のもの、貴方は私のもの †
(ほんまにこの子は怖い子やなぁ・・・)
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