* 087:いつもいつも、その背中だけしか見えなかった *











先輩・・・!!」


「あ、若」



やっと見つけたこの人は・・・

相変わらずの反応。

人の苦労もちょっとは考えて欲しい。



「全く・・・待ち合わせ場所は正門でしたよね?」


「あれ?そうだっけ?」



はぁ・・・

この人はほんとに・・・

手に負えない人。



「はい、ちなみにここは屋上です」


「それはわかる」


「・・・まさか、待ち合わせ場所忘れたわけじゃないでしょう?」


「た、多分・・・ごめんね、若」


「全く・・・俺がどれだけ心配したかわかりますか?」



待ち合わせ場所は正門だったはずなのに、先輩はいないし。

もう、暗くなり始めていた。

何かあったのかもしれないという不安に駆られた。



先輩はいつもふわふわしてて・・・」



まるで蝶。



「いつか俺の傍から離れていってしまうんじゃないかって不安なんですよ」


「若」


「・・・はい」


「大丈夫だよ」


「・・・・・・」


「私は、どこにも行かない。ずっと若の傍にいるよ」


「・・・・・・もう一度、言ってください」


「うん、私はずっと若と一緒にいるよ。・・・若の答えは?」


「俺の傍から離れないで下さい・・・ずっと一緒にいてください」
























087:いつもいつも、その背中だけしか見えなかった










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日吉若 by テニスの王子様

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