* 070:君をいとしいと思うことこそ、たった一つの真実 *











「お前、馬鹿?」


「第一声から馬鹿って酷いです」


「馬鹿だろ?」


「馬鹿じゃないです」


「・・・普通こんなに寒い日にこんなところにいるか?しかも一人で」


「一人じゃないもん」


「え?」


「柚木先輩、一緒だもん」



なかなか、可愛いことを言ってくれるね。

そんなこと言われたら苛めたくなる。

でも、今日は見逃してあげるよ。



「風邪を引いても知らないよ?」


「・・・それは困る。でもまだここにいたい」


「全く・・・俺にあまり心配をかけさせないでほしいね」



冷え切った身体を抱きしめながら耳元でつぶやく。



「ゆ、柚木先輩!!!」


「ふふ、真っ赤になって・・・本当に可愛い奴だよ、お前は」



耳まで真っ赤にして、本当に可愛いよ。

だから、余計に手放せない。



「何かしたいときは必ず俺に言うこと」


「柚木先輩に?」


「そう、俺に。わかったね?我侭な可愛い俺のお姫様?」






















070:君をいとしいと思うことこそ、たった一つの真実









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柚木梓馬 by 金色のコルダ

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