* 033:少しの衝撃で崩れてしまうほど脆いものなど必要ないでしょう *
「こんな寒いとこで何やってんだよ・・・・・・」
ベランダにひとり出ているに声をかける。
「あっ景吾・・・」
「あっ景吾・・・じゃねぇーよ」
「むぅ・・・」
なんて頬を膨らむ仕草は可愛いと思う。
そんなこと簡単に伝えてはやらねぇけど。
「風邪ひきたいのか、あーん?」
「風邪は嫌」
「じゃあ何でこんなとこにいるんだよ」
「景色が綺麗でしょう?」
「はぁ?ここから見る景色が綺麗だと?」
確かに綺麗じゃないとは言えない。
ここからなら庭園が一望できる。
「お前なぁ・・・ちょっとは俺の気持ちも考えろよな」
「景吾の気持ち?」
「そう・・・俺様の気持ちだ」
「・・・そんなの難しくてわからない!」
言葉にしてくれないとわからない、とは言う。
まぁ確かに・・・言葉にしなきゃ伝わんねぇこともあるもんな・・・
「・・・心配してるんだぜ、この俺がな」
「心配してくれてるの?」
「あぁ、当然だろ?」
「景吾が珍しいー!」
「言っておくが、お前限定だぜ?俺様がこんなにも心配するのは」
「私、限定?」
「いくら鈍感なお前でも・・・言ってる意味、わかるよな?」
さぁ、この鈍感なお姫様は俺の言っている意味がわかるのだろうか。
気付かないのならわからせてやる。
俺様の愛をな・・・・・・
033:少しの衝撃で崩れてしまうほど脆いものなど必要ないでしょう
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跡部景吾 by テニスの王子様
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