* 優しいあなたとの優しい時間 *











「幸村ちゃん」


?どうしたの?」


「抱きついて、いい?」


「うん、いいよ」


「ありがと」



幸村ちゃんに抱きつくの、好き。

優しいから、全てが。



「どうしたの?


「んー・・・何でもない」


の何でもないは必ず何かあるよね」


「・・・・・・」


「無理に聞こうとも思わないけど・・・話さないとずっとこのままだよ?」


「じゃあ、ずっとこのままでいいー・・・」


・・・?」


「幸村ちゃん・・・」


「ねぇ、


「ん?」


「今から遊びに行こうか?」


「え?」


「俺がずっと入院してたから全然遊びに行ってないからね」


「でも、部活あるし。それに授業も」


「たまには・・・ね?」


「幸村ちゃんが悪い道に進もうとしてるー・・・」


も一緒にね?」



一緒に。

なんて言われちゃったらー・・・私、弱いんだよー。



「・・・・・・うん、幸村ちゃんと一緒に遊びに行きたい」


「じゃあ決まりだね」


「わぁーいっ!幸村ちゃんとデートデート!」



すごく久し振り!すごく嬉しい!

幸村ちゃんと遊びに行くの、大好き・・・!!



「早く行こ行こ!」





















「幸村ちゃん、アイスクリーム、アイスクリーム!!」


「はいはい、どれがいい?」


「これ、これ!」



アイスクリーム売りのおじさんからアイスクリームをもらって俺に微笑む

本当に、無邪気な笑顔。

俺が、俺たちが一番大切に思っている笑顔。



「幸村ちゃんは?」


「ん?俺はいいよ」


「あっじゃあ、これ一緒に食べよ」



そういって俺に食べかけのアイスクリームを向けてくる。

もちろん、笑顔を向けながら。



「これはが食べればいいよ」


「え、でもー・・・」


「俺はこっちをもらうから」


「え?」



疑問符を浮かべているの頬にそっと口付ける。

頬についているアイスクリームを舐め取るように。



「な、なっ?!幸村ちゃん?!///」


「ご馳走様」


「も、もう!やっぱり食べたかったんじゃない!!」


「違うよ」


「え?」


「俺はの頬についているアイスクリームが食べたかったの」


「ゆ、幸村ちゃん?!///」


「ふふ、。顔が真っ赤だよ」


「幸村ちゃん、意地悪だぁー・・・」



ダメだよ、

そんな可愛い顔、俺以外の男に見せちゃ。

・・・なんて、ちょっと独占欲が強すぎるかな。



「ごめんね。でも、俺としてはの可愛い顔が見れてよかったかな」


「もー幸村ちゃんにからかわれてるー」


「からかってるつもりはないよ?」


「え?」


は可愛いよ」


「ゆ、幸村ちゃん・・・っ///」



だからね、笑った顔も、怒った顔も、今みたいに真っ赤な顔も・・・

全部、俺だけに見せて欲しいな。

叶わない願いだってこともわかってる。

だからかな?

叶わない願いだからこそ、願ってしまう。



「じゃあそろそろ帰ろうか?」


「え、もう?」


「うん、のお父さんが心配するからね」


「幸村ちゃんと一緒だったら大丈夫だもん」


「ダメ」


「・・・・・・」


「家まで送ってあげるから・・・ね?」


「やだ」


「・・・もしかして・・・お父さんと喧嘩でもした?」


「・・・・・・」


「図星、かな?」


「・・・うん」


「大丈夫だよ、


「幸村ちゃん?」


「一緒に、帰ろう?」


「・・・・・・」


「ね?


「・・・うん。帰る、幸村ちゃんと一緒に」



の手を取って歩き出せば、も俺の手を握り返してくる。

大丈夫だよ、

何も心配しなくていいんだよ。



「あのね」


「ん?何?」


「幸村ちゃん、大好き」


「うん、俺ものことが大好きだよ」




















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聖夜様からのリクエストで・・・

破天荒姫ヒロインさんで・・・幸村ちゃんとの甘甘。

ひたすら甘くしたつもりですが・・・

なんか微妙に最初の方シリアス調・・・?(汗)

とりあえず、幸村ちゃんは意地悪甘推奨になってしまってます。

破天荒姫は基本的に幸村ちゃんとヒロインさん甘甘ですが・・・

いつもに増して甘甘が書けて楽しかったです。

聖夜さん、リクエストありがとうございました。
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