* 忘れ物には危険がつきもの *
「ねぇ、君」
「はい、何でしょう?」
「誰か待ってるのかにゃ?」
「待ってるというか・・・お兄ちゃんがお弁当忘れたので届けに来たんです」
「お兄ちゃん?テニス部の誰か?」
「はい、テニス部のレギュラーさんらしいです」
「データではレギュラーで妹がいるのは大石と河村だ」
「でも大石の妹もタカさんの妹もこの子とは違うにゃ」
「乾、他に候補は?」
「・・・・・・」
「ないんッスかー?」
「あぁ・・・ない」
「何やってるんッスか?先輩たち」
部活が始まらないと思って先輩たちの集団に近づいてみれば・・・
誰かを取り囲んでいる様子が見える。
「越前!」
「リョーマお兄ちゃんー!!」
先輩たちが振り向くと同時に、誰かの正体が見える。
先輩たちに囲まれていたのは俺の・・・妹。
「?・・・なんでいるわけ?」
「お兄ちゃんのお弁当、届けに来たの・・・迷惑だった?」
上目遣いに俺を見てくる。
はぁ・・・反則だって。
迷惑だ何て思うはずがない。
でも・・・正直この趣向は気に入らない。
先輩たちにを見られたっていうのが問題ある。
「はぁ・・・迷惑じゃないよ、ありがと」
「お兄ちゃん!大好き!」
ぎゅっと抱きついてくる。
こんな行為は日常茶飯事で・・・
でも、一応公衆の面前というものもある、特に周りにいるのは先輩たちだし・・・
「、とりあえず離れて?」
「うん、ごめんなさい」
「・・・俺の妹ッス」
「です、越前です」
「へぇ・・・ちゃんって言うんだ」
「可愛いにゃーv」
やっぱり・・・予想通りの反応を見せてくれる先輩たち。
だから絶対にを近づけないようにしてきたのに・・・
試合もが見に来てくれるのを我慢したのに・・・全てが水の泡。
まぁ自業自得なんだけど。
「・・・・・・、用はこれだけ?」
「うん、お弁当届けに来ただけ」
「家まで一人で帰れるよね?」
「うん、帰れる」
「じゃあ気をつけて帰ってね」
本当は一人で帰らせたくなんてない。
は可愛いからいつ誘拐されるかもわからない。
俺が傍にいて・・・ちゃんと守ってあげたいけど・・・
ここにいるのも十分危険なわけで・・・っていうかここのほうが危険で・・・
それなら大丈夫というを信じて帰ってもらうほうがいい。
「越前!それは酷ぇーな酷ぇーよ」
「桃先輩・・・」
「この子が危ない確立100%」
「乾先輩・・・」
「そうだよ越前、ちゃんには見学して待っていてもらったら?」
「でも、部長はダメって言いますよ、絶対」
部外者だし、は。
部長は規律を乱すものは許さないタイプだし。
「そうかな?案外・・・手塚も弱いかもしれないよ?」
・・・・・・そうかもしれない。
の上目遣いは殺人的だし。
部長も簡単に落ちる可能性・・・高すぎ。
「何をやっている!!」
「あっ手塚ーいいところに来たにゃ!」
「・・・・・・部外者か?部外者は出て行け」
「手塚、この子は越前ちゃん。越前の妹だよ」
「・・・・・・それがどうした?」
「一人で帰るの危ないでしょ?だから、中で待たせてあげていいよね?」
「・・・・・・」
「だ、大丈夫です。私、帰りますから!!」
「・・・・・・いや、わかった、中で待っているといい」
「え?」
・・・・・・やっぱり。
さりげなく上目遣いしてるし。
まだまだだね、部長・・・
まぁ俺が言えたことじゃないけど。
「よかったね、ちゃん」
「あっはい」
「はぁ・・・、ちゃんとおとなしく待ってなよ?」
「はぁーい、リョーマお兄ちゃん、部活頑張ってね!!」
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神崎聖羅様からのリクエスト夢です。
人魚の涙の番外編か、リョーマ妹夢とのことだったので・・・
リョーマ妹夢にさせていただきました。
ちょっとだけ逆ハー風に・・・
リクに適っていなかったらすみません。
聖羅さん、リクエストありがとうございました!!!
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