* 合わせ鏡のような恋 *










「おはようございます、


「あっおはよう、銀」



いつものように、朝ご飯の準備をしていた所で銀がキッチンに入ってくる。

銀は結構早起きさん。

全く・・・あの兄にも弟を見習ってもらいたいものだね。



「何か手伝うことはありますか?」


「ううん、今日はもう準備できちゃった」


「そうでしたか・・・」


「あっコーヒー用意してくれると嬉しいな」



今日の朝食はトーストと目玉焼きとサラダ。

銀、コーヒー淹れるの上手だし。



「ふふ、今日もあなたは美しいですね」


「え・・・っ?!///」



これもいつもの会話なのに・・・やっぱり慣れない。

彼の口からいつも突然、紡がれる、俗にいう甘い言葉には。

多分、私の顔は真っ赤。

銀の顔は見えないけど・・・彼は絶対に笑ってる。



「本当に、可愛らしい姫君ですね」


「も、もう!からかわないでよー!」


「からかってなどおりません」


「・・・・・・」



この会話も毎朝繰り返されるものなのに・・・

彼も、私も飽きることなく毎日繰り返してる。



「あなたがあまりに可愛らしいから・・・つい戯れの言の葉を紡いでしまうのです」


「なっ///?!」


「可愛らしい、私の姫君・・・」


「と、知盛起こしてくる・・・!!」





















「知盛ー朝ご飯できたよー」


「・・・・・・」



一応、耳元で言ってみるけど・・・効果なし?



「・・・動きもしないし」


「・・・・・・」


「あーでも、寝顔可愛い」



やっぱり兄弟だよねぇ・・・

銀も知盛も綺麗だし、カッコいいし・・・寝顔は可愛い。



「クッ・・・」


「えっきゃっ?!」



もうちょっと近くで知盛の寝顔見物でもしようと思ったのに・・・それは、叶わなくて。

眠っているはずの知盛に手を引っ張られ、いわゆるベットに引き摺り込まれた状態。



「・・・・・・クッ・・・可笑しな顔だな」


「知盛起きてたわねー!!!」



そうだよね、今は現代人になっちゃってるけど・・・

前までは武人。

人の気配なんて嫌でもわかるだろうし・・・

つまり、私が部屋に入って来たときから起きてた。



「熱い視線を向けられれば嫌でも起きるさ・・・」


「ちょ、ちょっと!離してよ・・・!朝ご飯の準備できてるんだってばー」


「・・・嫌、だな」


「嫌ってねぇ・・・」



本当に、我侭よね・・・知盛は。

でも・・・嫌って言われても困る。

朝ご飯冷めちゃうし、私も学校行かなくちゃ行けないし・・・



、朝食が冷めてしまいますよ」


「あっ銀ー!丁度いいところに来た!助けて!」


「兄上・・・またを引き摺り込んだのですね」


「別にいいであろう?」


「よくありません」


「クッ・・・男の嫉妬というものは醜いものだな・・・」


「兄上」


「この女は・・・お前だけのものではないであろう?」


「兄上だけのものでもありません」



「「・・・・・・」」



「あのー朝ご飯冷めちゃうんだけどー?」



割って入ってはいけないような兄弟の会話だけど・・・ここはあえて。

だって今の時刻は7時50分。

このままいくと完璧遅刻決定。

とりあえず、遅刻することは諦めるとして・・・朝ご飯が冷めちゃうっていうのが大問題。



「申し訳ありません、。しかし・・・」


「まだ話の片はついてないぜ・・・重衡」


「・・・と、兄上も申しております故・・・」


「最も・・・お前がこの女を手放すつもりであるのなら話は早いがな・・・」


「兄上、残念ですがそれは出来ません」


「・・・そうだろうな」


「とりあえず、朝ご飯食べてからにしてよ・・・私は学校行くし」


・・・今日はあなたを手放したくありません」


「はぁ?」


「クッ・・・俺も今日はお前を手放す気はないぜ・・・」


「あのねぇ・・・私は学校があるんだけど?」


「休めばいいであろう?」


「そんな簡単に・・・」


「大丈夫です、誰が何と言おうと・・・私はあなたの味方です」


「そういう問題じゃないんだけどね・・・」



・・・もう今日は、諦めよう。

一日中この二人と過ごすのも・・・悪くない、かな?




















合わせ鏡のような恋





















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haruka様からのリクエストで・・・銀と知盛が主人公を取り合う夢です。

取り合ってます、多分。(汗)

一応主人公さんは公式主人公さんとしていますが・・・

展開的にはありえないものです。

知盛も銀もお持ち帰りしています。

知盛と銀とのことだったので・・・このような展開にさせていただきました。

あとは・・・学校はサボっちゃいけませんよね、いくらこの二人の甘い言の葉を囁かれても。(焦)

harukaさん、リクエスト、ありがとうございました。

お題配布:Arcadia.
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