* 君が代は からくれなゐの ふかき色に 八千とせ椿も みぢするまで *
「!」
「あ、ヒノエくん」
「ちょっと外に出ないかい?」
「外?」
「そう・・・もちろん、二人きりで、ね?」
「出ません」
「譲には聞いてないんだけど?」
「先輩、外は冷えますしやめたほうがいいです」
邪魔者その一。
譲。
「そうだよ、神子。神子が風邪を引いたら私は悲しい」
邪魔者その二。
白龍。
「そうですよ、さん。それにヒノエを甘やかしてはいけません」
「なんだよそれ・・・」
邪魔者その三。
弁慶。
「ねぇ、神子姫様」
「ん?」
「そんなに俺と二人きりになるのは嫌かな?」
「え?!そんなことないよ!」
「ふふっじゃあ決まりだね」
「え?」
「俺は京のこともよく知ってるぜ。だから安心していいよ」
「ヒノエ。その・・・無理矢理は良くないと思う」
邪魔者その四。
敦盛。
「別に俺は無理矢理神子姫様を連れ去ろうとしているわけじゃないんだけど?」
もちろん、姫君が望むのであれば無理矢理掻っ攫ってやるけどね?
「うーん・・・でも夜の京は危ないと思うけどなー」
邪魔者その五。
景時。
「大丈夫だよ、。何かあっても俺がお前を守ってやるから」
「神子には休息が必要だ」
「リズ先生・・・」
邪魔者その六。
リズ先生。
「先生の仰るとおりだ」
邪魔者その七。
九郎。
ったく・・・神子姫様は本当に罪な女だね。
「ヒノエくん、ヒノエくん。何処に行くつもりなの?」
「俺とお前が初めて逢った場所だよ」
「ちなみに何をしに?」
「儚い花を愛でにかな?」
「儚い花・・・あ!桜?」
「残念。桜の季節はまだ先かな」
「確かに・・・儚い花・・・」
「そう、紅の花だよ」
「儚い・・・紅・・・あ、もしかして椿?」
「そう。あそこの椿はなかなかのものだよ。特に夜椿はね」
「夜の椿かぁーそれは観に行きたいかも・・・」
「神子姫様、お手をどうぞ」
「え?ヒノエくん?」
「俺の手を掴んで?」
「椿見物かーいいじゃん。みんなで行こうぜ」
邪魔者その八。
将臣。
「将臣。俺は神子姫様と二人で行きたいんだけど?」
「駄目だ!」
なんて、譲が叫んでる。
全く・・・罪な神子姫様だね。
「神子姫様」
「ん?」
「しっかり捕まってろよ!」
「え?うわぁ?!」
「ヒノエ!!」
誰かが叫んでる。
まぁ・・・譲か九郎あたりだろうけど。
でも、野郎の言葉なんて無視。
「うわぁー・・・」
「綺麗だろ?」
「うん・・・すっごく!」
「ふふ・・・神子姫様のほうが綺麗だと俺は想うけどね」
「もう!ヒノエくんってば冗談ばっかり言って!!」
「俺は本気で言ってるよ。・・・いつもね?」
お前に紡ぐ言葉はいつも本音。
俺の愛しの神子姫様。
出逢った時に心奪われ今に至る。
「・・・俺の神子姫様」
の手の甲に口付ける。
「ひ、ヒノエくん!!」
「お前は俺のものだよ、俺の神子姫様?」
君が代は からくれなゐの ふかき色に 八千とせ椿も みぢするまで
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紅月鈴響様からのリクエストで・・・
逆ハーヒノエ落ち。
リクエスト頂いてからかなり時間が立ってしまい申し訳ございません!!
リクに適っているかわかりませんが・・・
逆ハーだけど、色んな意味で主人公さんが置いていかれている気がしてなりません(汗)。
そして最期の方はヒノエ夢。
場面設定が冬の京。
春の京だと八葉が揃わないので。
確か、冬の京だったら将臣くんともまた合流できましたよね?!
鈴響さん、リクエストありがとうございました!!
君が代は からくれなゐの ふかき色に 八千とせ椿も みぢするまで (詠み人知らず)
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