* 別に…理由なんてないよ 僕がそうしたかっただけ *
「お姉ちゃーん!」
「あら?望美に、譲までどうしたの?」
偶然、望美たちと合流することになって・・・
着いたお宿でのんびりしているところに二人がやってきた。
「早く早く!来て来て!!」
「もう・・・本当にどうしたの?」
急かすように望美が私の手を引く。
「暑いので、みんなで水遊びをしようということになったんですよ」
「水遊び・・・?」
ちょっと待って。
水遊びって・・・ちょっと似合わない人がいるような気がするわよ?
特に、リズ先生なんて年齢的にもちょっと問題があるような・・・
「あっ姉さん、水遊びをしようとしているのは春日先輩と兄さんと白龍と朔とヒノエと敦盛と景時さんだけですよ」
「ふふ、リズ先生も一緒に水遊びかと思っちゃったわ」
でも、結構な人数だと思うわよ。
だって水遊びに参加しないのは弁慶と九郎とリズ先生だけだもの。
「一応、それはないと思います」
「でも!巻き込んだら絶対に楽しいよね!水かけてみて!」
「もう、望美ったら・・・」
水をかけて巻き込まれてくれるのは九郎と弁慶くらいじゃないかしら?
でも・・・将臣辺りが楽しんでやりそうね・・・
「・・・やりましたね、ヒノエ」
ちょうどヒノエが弁慶に水をかけたところ。
弁慶が笑顔でヒノエを睨みつけている。
「暑そうだと思ってね」
「ふふ、君のお陰でとても涼しくなりましたよ・・・」
「冷たいではないか・・・!」
「ははっ冷たくて気持ちいいだろ!」
「全く将臣まで・・・」
将臣まで九郎に水をかけている。
全く・・・お茶目さんが多いわね、ここにいる人達は。
「お姉ちゃんー!えいっ!」
「きゃっ!」
つい九郎たちに気を取られていたせいで・・・
思いっきり水をかけられてしまった。
全く・・・望美も侮れないわね。
「水も滴るいい女だね、舞姫」
「ヒノエ・・・」
「全く、お上手なんだから」
「俺はお世辞を言ったつもりはないよ」
「はいはい、ヒノエ。その辺りにしておきましょうね」
そういって弁慶がヒノエに水をかける。
弁慶・・・まださっき水をかけたことに怒っているのね・・・
「殿」
「なぁに?敦盛」
「その・・・神子たちは楽しそうだな」
「えぇ、本当に」
平和な時間。
争いのない時間。
でもここにいるのは敵同士の人ばかり。
最も、それがわかっているのは限られた人間だけだけど・・・
「ふふ、敦盛くんもなかなかやりますね」
「え、あ、あの・・・その・・・」
「ったく、抜け駆け禁止だぜ?」
「ズルイね、敦盛」
・・・何か微妙な雰囲気よね・・・
まるで、敦盛をこの3人が苛めているみたい。
・・・それはいけないわね、折角の平和な時間なんだもの。
「望美」
「なーに?お姉ちゃん」
「あのね・・・あの3人に思いっきり水をかけてて頂戴?」
「え?!いいの?!怒られない?」
「大丈夫、望美なら、ね?」
「うーん・・・わかった!えーいっ!」
「「「望美(さん)?!」」」
「えへへー隙あり!」
「ふふ・・・水も滴るいい男ね」
「望美を促したのは姫だね」
「あらあら、気付かれちゃったわね」
「全く・・・君はいけない人ですね」
「だって・・・敦盛が可哀想だったでしょう?」
「「「「・・・・・・」」」」
別に…理由なんてないよ 僕がそうしたかっただけ
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冬月心様へのキリリク創作です。
聖獣の巫女で逆ハー・・・
すみません・・・っっ逆ハーじゃないですよね・・・・・・?
聖獣では管理人にはこれが限度でした・・・(汗
とりあえず、将臣・ヒノエ・弁慶・敦盛が贔屓になっております・・・・・・
リクに適ってなかったら本当に、すみません!!
心さん、リクエストありがとうございました!!!
お題配布:sham tears −空涙−様
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