* ふたりっきりでキス *
「ちゃん!!」
「あっこんにちは〜」
「柚木が早退するんだ!」
「え?」
「だからね、ちゃん一緒についててあげて!!」
「え?え?」
「柚木、正門で待ってるから!!」
「ちょっと火原先輩!私まだ午後の授業が・・・」
「大丈夫!ちゃんと話はつけてあるから!!」
「話はつけてあるってどういう意味ですか?」
「今柚木の家誰もいないらしいんだ、だからちゃんが柚木のお世話をしてあげて!!」
「・・・答えになってません!!」
「あっあのね、柚木の家誰もいないから柚木のお世話する人がいないでしょ?
・・・だから、ちゃんが柚木についててあげるってことで話が纏まったんだって!」
「あの・・・それって誰が言ってたんですか?」
「柚木だよ!ちゃんに伝えてって言われたんだ!」
「なるほど・・・わかりました」
「じゃあ柚木のことお願いね!」
「はい」
「担任の先生には俺から伝えといてあげるから!!」
「よろしくお願いします」
そういえば・・・火原先輩って私の担任の先生知ってるのかな・・・?
あっ土浦くんに聞けばわかるだろうし、大丈夫かな?
それより・・・梓馬先輩が早退するなんて・・・珍しい!!
「・・・遅い」
「ごめんなさい、つい火原先輩と話し込んでしまって・・・」
「まぁいい、早く乗れ」
「先輩・・・大丈夫ですか?」
「大丈夫そうに見える?」
「・・・見えません。でも・・・朝は元気そうに見えたのに・・・」
だって朝から意地悪されたし!!
「朝はまだ元気だったよ。を苛めれるくらいね」
「ですよね〜・・・でもどうしてお迎えの車が・・・?」
「俺が早退するんだ、迎えが来るに決まってるだろ」
「じゃあ私って必要ないんじゃ・・・!!」
「どうして?」
「だって運転手さんが梓馬先輩のお世話してくれるでしょ?」
「俺の世話はお前がするの」
「え?どうして??」
「そうだな・・・お前以外に看病されるのは嫌だからね」
「なっ・・・///そんなこと言えるなら・・・十分元気じゃないですか!!」
「がそばにいてくれるからね」
「先輩!からかわないで下さい!!」
「あまり大きい声を出すな、一応熱があるみたいだから・・・」
「え?!ご、ごめんなさい!!」
熱?
そっと梓馬先輩のおでこに手を当ててみる・・・
「熱い!!先輩!熱すぎます!!」
「わかってるよ・・・確か保健室で計った時は39.5℃だったかな」
「高すぎます!!嘘・・・どうしよう・・・」
「・・・ただそばにいてくれるだけでいい」
「でも・・・!!」
「わかった?」
「・・・はい」
「先輩何か食べますか?」
「お前作れるの・・・?」
「おかゆとかなら・・・」
「楽しみにしてるよ」
「じゃあキッチンお借りしますね!!あっ寝ててください!!眠ったほうが早く熱下がるはずですから!!」
「・・・梓馬先輩?」
あ・・・寝てる・・・
綺麗だなぁやっぱり。さすがプリンス柚木・・・
「熱下がったかな・・・?」
確か、手で計るよりおでこで計ったほうが確実って聞いたことある!!
起こさないようにそぉーと梓馬先輩のおでこに自分のおでこを合わせてみる。
「あ・・・さっきよりちょっと下がってる・・・v」
・・・梓馬先輩と目が合う。
「今日は妙に積極的だな」
「な、な、な、眠ってたんじゃないんですか?!!!!」
「さっきまではね」
「さ、さっきまで?!じゃあ・・・どこから起きてたんですか?!!」
「お前が部屋に入ってきたところから」
「・・・嘘・・・」
「まさかがあんな行動をとるとは思わなかったから・・・楽しませて貰ったよ」
「先輩が起きてたらそんな行動取らなかったもん・・・!!」
「甘いよ」
少し元気になったみたいな梓馬先輩。
意地悪なこと言われてても、先輩が元気なら嬉しい・・・
「・・・おかゆ食べますか?」
「ああ、が作ってくれたものなら食べられる気がするよ」
「じゃあ・・・はいっ!あーんしてください」
「はぁ?」
「だから、あーんしてください!!」
「本気?」
「当たり前じゃないですか!」
「はぁ・・・」
「どうしてため息つくんですか?!」
「お前のその行動のせいだよ」
「え?行動?あーんってやつですか?」
「そうだよ」
「だって・・・先輩自分で食べれないでしょ?」
「俺は子どもじゃない」
「子どもです」
「もういい」
「じゃあvはい、あーんしてくださいv」
あっ食べてくれた・・・。
ちょっと顔赤いなぁ・・・やっぱり熱高いのかな・・・?
「どうですか??」
「美味しいよ」
「よかったvv」
「ねぇ」
「はい?」
「風邪の早く治す方法知ってる?」
「えっと・・・あったかくして、よく眠ることですか?」
「違うよ」
「じゃあどんな方法なんですか?」
「こういう方法」
突然唇に感じる感触。
梓馬先輩はやっぱり男の人で、女の私じゃどうすることもできない。
長く深いキス・・・。
何度も角度を変えて繰り返される深いキスに翻弄される。
頭が真っ白で焦点が合わない。
「―――わかった?」
耳元で囁かれる貴方の声で我に返る。
目の前には勝ち誇った貴方の顔。
「これじゃあ私が風邪引いちゃうじゃないですか!!!//////」
「人にうつせば治るとよく言うだろ?」
「私が風邪引いちゃったらどうしてくれるんですか〜〜!!」
「もちろん看病してやるよ、俺がね」
「・・・絶対に治らなくなりそうです・・・」
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キリ番を踏んで下さった梗海様に捧げます。
風邪をひいた柚木サマ(黒)・・・
ごめんなさい、前置きが長いです。
火原先輩とか出張ってるし・・・リクに適っているのか・・・心配です。
そして、いつもながらの駄文で申し訳ありません!!
よく言いますよね、風邪は人にうつせば治るって・・・。
梗海さん、リクエストありがとうございました!!
お題配布:またあした。様
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