* 夢の中ならもう一度やり直せたかもしれない *
「・・・うるさぁーい」
「あ、チャン、起きてきたんだ」
「・・・・・・誠人クンが女連れ込んでる」
「「「・・・・・・」」」
「・・・夢か、うん、夢だね・・・お休みぃー・・・」
と呼ばれた女の子はまた来た道を戻っていく。
って言うか・・・女の子、いたんだね・・・
「、夢じゃねぇよ!!!」
「えぇ?!夢じゃないの?!」
「うん」
「稔クンどうする?私たち追い出されちゃうよ」
「うわっ!それは困る!!」
「別に追い出さないって」
「「・・・・・・」」
「あっチャン、気をつけて」
「え?」
「彼女、妊婦サン」
「・・・誠人クン、孕ませたの?!」
「違う、違う」
・・・なんか、変。
この人たちの会話。
そして・・・関係。
でも・・・
「あの・・・・・・私、沙織って言うんだけど」
「ラブリー久保田と」
「ビューティー時任と」
「プリティーでーす」
でも、そんなことはきっとどうでもいいんだと思う。
「あっ沙織チャン、私の部屋の方がいい?」
「え?」
「妊婦サンだし、ベットの方がいい?」
「でも、それじゃああなたが・・・」
「んー・・・誠人クンと一緒に寝ればいいや」
この子は・・・ちゃんは一体何を考えているんだろう。
男二人と一つ屋根の下という時点でおかしいのかもしれない。
どうでもいいとか思ったけど、やっぱり気になってしまうもので・・・
「ねぇー誠人クン?」
「俺は別にそれでもいいよ?」
「!なんで久保ちゃんなんだよ!!」
「え?だってー・・・稔クン寝相悪いじゃん」
「うっ・・・」
「誠人クンだったら大丈夫だもんねぇー」
「手ェ出したらごめんね、チャン?」
「あははー優しくしてくれたら許してあげる」
「久保ちゃん!!!!何言ってるんだよ!!」
「・・・私、ソファーでいいです」
とりあえず、今はこの言葉を言うのが精一杯。
「沙織チャン、気にしないで私のベット使って」
「・・・・・・」
「誠人クンと何かあるなんて絶対ないから」
「・・・・・・」
「ね?」
さっきの冗談を言い合っていたときとは違う・・・
有無を言わせない笑顔。
一瞬、怖いとさえ感じさせられる笑顔・・・
「・・・はい」
「ん、宜しい。じゃあ案内しまーす」
夢の中ならもう一度やり直せたかもしれない
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